英チャールズ国王、COP28で演説 世界は「危険な未知の領域」へ

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COP28の会合「世界気候アクションサミット」で冒頭演説を行う英チャールズ国王/Chris Jackson/Chris Jackson

COP28の会合「世界気候アクションサミット」で冒頭演説を行う英チャールズ国王/Chris Jackson/Chris Jackson

(CNN) 英国のチャールズ国王は1日、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)で演説した。気候危機の警鐘となる兆候が見過ごされていると述べ、世界は生活と生計に重大な影響を及ぼす「危険な未知の領域」に向かっているとの認識を示した。

チャールズ国王はCOP28の会合「世界気候アクションサミット」で冒頭演説を行い、「COP28が真の変革に向けた重要な転換点になるよう心から」祈っていると表明した。

さらに「いくつか重要な進展はあったものの、我々が依然として恐ろしく軌道を外れていることに大きな懸念を覚える」とし、「我々は自然界を均衡の取れた規範や制限から逸脱させ、危険な未知の領域に導いている」と指摘した。

また、カナダの前例ない山火事シーズンや、パキスタンやバングラデシュで多くの死者を出した洪水、東アフリカでの壊滅的な干ばつ被害などを挙げ、「世界の希望」は今回の会合での決定にかかっていると訴えた。

チャールズ国王は演説で、気候危機に対処して再生可能エネルギーを急ピッチで増やすため、官民の投資増額などの施策を呼び掛けた。

そのうえで「2050年、孫たちが我々が何を言ったのかを尋ねることはないだろう。孫たちは私たちが実際にやったこと、やらなかったことの影響を受けて暮らすのだから」と指摘。「地球は我々のものではない。我々が地球のものなのだ」と言い添えた。

チャールズ国王が気候変動に関する重要演説を行うのは昨年の就任後初めて。チャールズ国王は当時のトラス英首相から反対され、昨年エジプトで開かれたCOP27には出席しなかった。CNNの当時の理解では、王室と政府はCOPが国王として最初の外遊の場にふさわしくないとの認識で一致した。

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