億万長者の温室効果ガス排出、一般平均の100万倍 英オックスファム

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ビリオネアのライフスタイルや自家用機、ヨットからの排出量だけでも一般人の数千倍に上る/Jun Sato/WireImage/Getty Images

ビリオネアのライフスタイルや自家用機、ヨットからの排出量だけでも一般人の数千倍に上る/Jun Sato/WireImage/Getty Images

(CNN) 世界のビリオネア(億万長者)が排出する温室効果ガスの量は、一般平均の100万倍に上るという調査結果を7日、英慈善団体のオックスファムが発表した。

この調査は世界長者番付の上位125人の投資に関する分析に基づいている。

調査の結果、ビリオネアの投資は1人当たり年間平均で300万トンの二酸化炭素(CO2)を発生させていることが判明。これは、下位の90%の人が発生させるCO2の平均2.76トンの約100万倍だった。

オックスファムの専門家によると、ビリオネアのライフスタイルや自家用機、ヨットからの排出量だけでも一般人の数千倍に上る。しかし投資先からの排出に目を向けると、排出量は100万倍を超すという。

「こうした少数のビリオネアの『投資排出』を合わせると、フランスやエジプト、アルゼンチンといった国全体のCO2排出量に匹敵する」とオックスファムは指摘。「企業のピラミッド頂点に立つビリオネア投資家には、気候破壊を加速させた重大な責任がある。彼らはあまりに長い間、責任逃れを行っていた」と強調する。

ビリオネアの投資は平均で14%がエネルギーやセメントなどの資材といった汚染産業に振り向けられていることも分かった。調査対象としたビリオネアの中で、再生可能エネルギー会社に投資していたのはわずか1人だった。

「大企業や富豪投資家が世界の気候危機を加速させている汚染から利益を得る上で果たしている役割について、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で露呈させ、変えさせる必要がある」とオックスファムは強調している。

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