パリ同時多発テロ実行犯に仮釈放なしの終身刑

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サラ・アブデスラム被告(一番右)=27日、フランス・パリの法廷/Benoit Peyrucq/AFP/Getty Images

サラ・アブデスラム被告(一番右)=27日、フランス・パリの法廷/Benoit Peyrucq/AFP/Getty Images

パリ(CNN) フランスの裁判所は29日、2015年11月にフランス・パリで銃と爆弾による連続テロを行ったグループの実行犯で唯一の生存者とされるサラ・アブデスラム被告(32)に、仮釈放を原則認めない終身刑を言い渡した。同国で最も厳しい刑となる。

過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)が犯行声明を出したこの連続テロでは、パリのバーやレストラン、コンサートホール、そしてサッカーの試合が行われていた有名スタジアムの外などで130人が死亡、494人が負傷した。

アブデスラム被告は、起訴された5つの罪全てで有罪となった。1994年に合法化されて以来、同国で仮釈放なしの終身刑に処されたのは同被告が5人目だ。

アブデスラム被告は裁判にかけられた20人のうちの1人だが、実行犯としては唯一の被告。

他の被告は、実行犯に武器や車を提供するのを手伝うなど、より軽い罪で起訴された。うち6人は欠席裁判となった。

被告19人は全ての罪で、残り1人は起訴時より軽い罪で有罪となった。出廷した被告13人は2〜30年の禁錮刑を受けた。

フランス法務省によると、裁判は昨年9月8日に始まり、330人以上の弁護士と市民約1800人が参加した。今回の判決は長期にわたった公判の集大成となる。

16年に逮捕されたアブデスラム被告は、公判の序盤に初めて公の場で発言し、自身は「イスラム国の兵士」だと宣言し、一部の生存者を動揺させた。

その後、同被告は犠牲者に謝罪し、誰も殺していないと主張した。爆発物の付いた自分のチョッキを爆発させなかったとの主張で、審理最終日には「過ちを犯したのは事実だが、殺人犯ではない」と訴え、厳しい判決を下さないよう求めた。

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