「四月の声」で上海住民が語る窮状、ネット検閲に反発も

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住宅の周囲に張り巡らされたフェンス/WEIBO

住宅の周囲に張り巡らされたフェンス/WEIBO

浦東地区では、過去1週間の間に症例が報告された区域に対し、24日までにロックダウンの中でも最も厳格な措置を適用するよう当局が命令した。23日には、白い防護服姿の職員が上海市内の集合住宅の周りに緑色のフェンスを設置する写真がSNSにあふれ返った。

こうした強硬策はさらなる怒りを招いた。「この種の措置は防火対策を完全に無視している。もし火災が起きたら救助の到着が間に合わず、どんな結果になるのか想像もできない。誰がその責任を取るのか?」。ウェイボーにはそんなコメントが投稿された。

上海のロックダウンが招いた機能不全と混乱に、他都市の住民も神経をとがらせている。

首都北京では24日、新型コロナの感染拡大について「差し迫った厳しい状況にある」と当局が説明。住民は食品スーパーに殺到した。この日は新規の症例が19例確認され、22日からの合計は60例になった。

北京の朝陽区は、区内の住民や通勤者を対象に、3回の集団検査を実施すると発表した。検査によって感染確認が増え、ロックダウンのような厳格な対策が講じられることを多くの住民は恐れている。

SNSには北京市内のスーパーマーケットにできた長蛇の列や空っぽの棚、食品配達アプリに表示された「完売」の文字などの写真や動画が投稿されている。ウェイボーやウィーチャットでは、ロックダウンに備えて蓄えておくべき食品や日用品に関するアドバイス記事が広く共有された。

北京当局はこの日の記者会見で、市内のスーパーマーケットには十分な日用品の在庫があると強調していた。

「北京の果実店やスーパーマーケットでは誰もがパニック買いをしている。即席めんの販売コーナーは空になった。上海がもたらした心の影は、当分の間、消えないかもしれない」。住民は25日、ウェイボーにそう書き込んだ。

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