死刑判決のカナダ人男性の上訴、中国裁判所が棄却

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出廷したカナダ人のロバート・シェレンバーグ被告=2019年1月、中国・大連/Dalian Court

出廷したカナダ人のロバート・シェレンバーグ被告=2019年1月、中国・大連/Dalian Court

北京(CNN) 中国北東部・遼寧省の高等法院は10日、同省大連で薬物の密輸にかかわったとして死刑を言い渡されたカナダ人男性の上訴を棄却した。

高等法院は棄却の理由として「下級審で判明した事実は明白で、証拠は真正かつ十分、有罪判決は正確、量刑も適切だった」と述べた。

カナダ人のロバート・シェレンバーグ被告は密輸組織によって2014年に大連へ送り込まれ、計222キロ以上の覚せい剤を大連からオーストラリアへ送る手配をしたとされている。

14年12月に逮捕され、16年3月に裁判にかけられた。18年11月にいったん有罪の判決を受けて禁錮15年の刑を言い渡された。直後に検察が新たな証拠を見つけたと申し出たため、同12月末に審理のやり直しが命じられ、1カ月後に死刑を言い渡された。本人は一貫して無罪を主張している。

カナダのトルドー首相は当時、この判決に重大な懸念を表明し、中国による「恣意(しい)的な死刑の適用」を非難した。

中国では同被告のほかにも複数のカナダ人が拘束されている。18年末に拘束されたカナダの元外交官ら2人のスパイ疑惑についても、裁判所が近く判断を示す見通しだ。

カナダ人に対する拘束や刑罰は、18年末に中国の通信機器大手ファーウェイ(華為技術)の孟晩舟(モンワンチョウ)最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕された件との影響が疑われてきたが、中国側は関連を繰り返し否定している。

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