昨年のはしかによる死者、前年比増の14万人、大半が5歳未満 WHO

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はしかによる死者が前年を上回り、世界で14万人を超えたことがわかった/Newshub/AP

はしかによる死者が前年を上回り、世界で14万人を超えたことがわかった/Newshub/AP

(CNN) 世界各国ではしかの症例が急増を続ける中、昨年のはしかによる死者が前年を上回り、世界で14万人を超えていたことが、米疾病対策センター(CDC)と世界保健機関(WHO)が5日に発表した報告書で明らかになった。

WHOによると、死者のほとんどは5歳未満の子どもが占めている。はしかに関連した2017年の死者は推定11万人だった。

はしかのウイルス感染を防ぐための予防接種は、世界中のほぼ全地域で滞りを見せている。ユニセフの専門家は、「安全で安価なワクチンが何十年も前から存在しており、2019年にこのような状況に陥るはずではなかった」と述べ、所得レベルに関係なくさまざまな国で流行が起きていると指摘した。

もしも予防接種が徹底されていれば、2000~2018年の間に約2320万人の死を回避できていたはずだと報告書は推定している。

2000年~2018年にかけてのはしかによる死者の数は、53万5600人から14万2300人へと73%減少。この期間に報告された症例数も、85万3479例から35万3236例へと59%減り、発生率は66%減っている。

しかし2016~18年の数字を見ると、症例報告数も発生率も増加に転じ、18年に世界で報告された症例数は16年に比べて167%増となった。

過去2年間に起きたはしかの感染や流行は、主に予防接種を受けなかった学齢期の子どもや若者の間で発生していた。

専門家によると、はしかは内戦や政情不安、気候変動、ワクチン反対運動など幾つもの要因が重なって流行が再燃することがある。実際に、ベネズエラ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、フィリピン、アラビア半島、サモアなどがそうした状況になっている。

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