タイ洞窟閉じ込め、すぐには救出試みず 天候と酸素に懸念も

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地上からのアクセスも探る タイ洞窟

タイ・チェンライ(CNN) タイ北部チェンライ県の洞窟にサッカーチームの少年ら13人が閉じ込められている件で、タイ当局は7日、直ちに救出を試みることはないと述べた。ただ、洞窟内は酸素レベルが低く、今後の悪天候も予想されることから、懸念の声が上がっている。

チェンライ県知事は7日未明、記者団から救出作戦について問われ、「今日ではない」と述べた。

救助作戦に詳しい米当局者によると、脱出プランとして、各少年にベテランの大人のダイバーが一人ずつ付き添う案が検討されている。タイのダイバーが一団を導き、米国のダイバーが酸素タンクを持ち運ぶ。オーストラリア、英国など欧州やアジアのダイバーも参加する。タイの軍幹部は既に説明を受け、7日朝にはプラユット首相にも伝えられるという。

この当局者によると、救助作戦は早ければ週末にも始まる可能性があるものの、まだ開始の決定はされていないという。

6日にはタイ海軍特殊部隊のトップが、洞窟内の酸素レベルが15%にまで低下したと指摘。医療班の1人は15%という数値について、低酸素症発症の深刻なリスクをもたらす水準だとしている。

県知事は「空気は大きな問題」としつつも、英国の専門家の話として、少年らがいる場所の状況は良いと確認されていると説明。「子どもたちは今も歩くことができ、支障なく遊んでいる」と明かした。一方で、大雨が降って状況が悪化した場合、救出を試みる考えも示した。

当局は当初、最も安全な戦略として、10月に雨期が終わり徒歩で脱出できるほど水位が低下するまで、少年らとコーチに洞窟内にとどまってもらう案を示唆していた。

  
      
洞窟からの救出、VR画像で解説

週末にはさらなる降雨も予想されているが、県知事は救出作戦について、少年らの命への危険が最小限になってから試みると強調。「天候と洞窟内の酸素不足は心配だが、救出プランを設定して、どのプランが最善かを見極める必要がある」と述べた。

救助隊が検討している戦略のひとつは、少年らにフルフェースの酸素マスクをかぶってもらい、暗く狭い通路を泳いで抜け出す間、それに付き添うというもの。一方、地上では救助隊が100以上の穴を掘削し、少年らに通じるルートを探しているが、県知事は「有望とは思えない」としている。

6日には、救出に当たっていた元タイ海軍所属のダイバーが救出活動中に死亡した。熟練のダイバーが死亡したことで、救出活動に付随するリスクが改めて浮き彫りになっている。

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