ハンガリー総選挙、EU懐疑派オルバン首相が勝利宣言
(CNN) ハンガリーで8日に実施された総選挙は、欧州連合(EU)懐疑派で反移民を掲げるオルバン首相の与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が圧勝する見通しとなり、オルバン氏が同日夜に勝利を宣言した。
オルバン氏にとって4期目の政権となる。同氏は首都ブダペスト市内で支持者らを前に勝利宣言の演説をした。
フィデスはもともと1980年代、リベラルな政党として誕生したが、同氏の下で大衆迎合的な右派政党に転換。過去8年間にわたり、連立を組むキリスト教民主国民党と合わせて3分の2の議席数を占め、報道機関や中央銀行、憲法裁判所、非政府組織(NGO)に対する規制強化法を次々と成立させてきた。
これに対してEU指導部からは民主主義の後退を懸念する声が上がっているが、オルバン氏は内政干渉だとして反発してきた。
今回の総選挙ではフィデスに続き、極右政党のヨッビクが第2党となる見通し。ヨッビクは最近、強硬な主張を緩めてフィデスとの差別化を図っていたものの、世論調査ではフィデスに大きく引き離されていた。