故マンデラ氏の前妻、ウィニー氏死去 反アパルトヘイトの象徴
(CNN) 南アフリカの反アパルトヘイト(人種隔離)運動家で、故ネルソン・マンデラ元大統領の妻だったウィニー・マディキゼラ・マンデラ氏が、ヨハネスブルク市内の病院で死去した。81歳だった。
遺族によると、ウィニー氏は長年にわたって闘病を続けており、今年に入ってからは入退院を繰り返していた。
1936年に生まれ、58年にマンデラ元大統領と結婚。夫が獄中にいた27年間を含め、38年間連れ添った。
夫の解放を求める運動では先頭に立ち、白人至上主義のアパルトヘイト政策と闘って「国家の母」と呼ばれた。
国外では元大統領の妻として知られているが、南ア国内では、人種差別政権と闘った困難な闘争の象徴だった。
マンデラ氏が南アフリカ初の黒人大統領に就任した2年後の1996年に離婚。マンデラ氏は2013年に死去した。
現職の国会議員でもあり、3月にはラマポーザ大統領とともにヨハネスブルク郊外のソウェトを地区訪問して、来年の大統領選挙への投票を呼びかけていた。
ラマポーザ大統領は2日に声明を発表し、「我々の解放を求める闘争の暗黒の時代の中で、ウィニー氏は自由を願う人々のシンボルだった」としのんだ。
11日には追悼式が行われ、14日には国葬が営まれる。