中国の少年、旅客機でドバイへ密航 貨物室に9時間半
(CNN) 中国の16歳の少年が上海の浦東国際空港でエミレーツ航空機の貨物室に忍び込み、そのままアラブ首長国連邦(UAE)のドバイまで密航したが、現地で逮捕されたことが2日までに分かった。中国メディアが伝えた。少年は、ドバイで物ごいになりたかったなどと語っているという。
少年は26日に浦東国際空港でエミレーツ機に忍び込み、9時間半のフライト中、貨物室に隠れていた。少年の出身地は四川省の巴中。ドバイで物ごいをするつもりだったという。
エミレーツ空港も声明で、27日に上海発ドバイ着の便の貨物室で密航者が見つかったことを確認。当局の捜査に協力していると述べた。
少年は当局の調べに対し、「違法だと分かっていたが未成年者なので逮捕されないと思った」「ドバイの刑務所は居心地が良い。危険を冒したかいがあった」などと話しているという。
ドバイで少年と面会した通訳者の話として中国国営メディアが伝えたところによると、少年は「ドバイの物ごいは1カ月に何万ドルも収入がある」という話を信じていた。
中国のソーシャルサイトには以前、こうしたうわさが流れたことがあり、「ドバイへ行って金もうけしたい」という冗談も飛び交っていた。
駐ドバイの中国外交官は「中国国民がこのようなうわさを信じないよう願っている」と述べ、「UAEでは物ごいが法律で厳しく禁止されている。違反すれば法に従って処罰される」と強調した。
少年は航空機を危険にさらした疑いと密航の疑いをかけられ、ドバイの空港で身柄を拘束されている。今後は中国へ送還され、密航者のブラックリストに載ることになる。