増え続ける難民、門戸閉ざす欧州 国連が一層の混乱に警鐘

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救命ボートでエーゲ海を渡り、ギリシャのレスボス島に上陸した難民=Santi Palacios

救命ボートでエーゲ海を渡り、ギリシャのレスボス島に上陸した難民=Santi Palacios

(CNN) 中東から地中海を渡ってギリシャに到着した難民の数が今年に入って10万人を超え、前年同期の3倍に上っている。しかし欧州では国境警備を強化したり、受け入れ数を制限したりする国が増加。24日にギリシャのアテネで記者会見したフィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官は、流入が増え続ける一方で出口がない状況は、深刻な混乱をもたらしかねないと危機感を示した。

地中海を渡ってギリシャにたどり着く難民が増え続ける一方で、バルカン半島を北上して欧州中部を目指す「バルカンルート」上の国は、相次いで受け入れの制限を強化している。

グランディ氏は、欧州へのルートが閉ざされればギリシャに難民が集中して深刻な事態に陥ると警告。「制限を解除して、受け入れ分担を実現させなければならない」と訴えた。

しかし欧州の多くの国では逆の方向に向かいつつある。ハンガリーのオルバン首相は24日、欧州連合(EU)が義務付けた難民の受け入れ分担について国民投票を呼びかける計画を発表した。

マケドニアはこのほど、隣国ギリシャから入国しようとしたアフガニスタン人を阻止。23日には国境フェンスや有刺鉄線の柵を越えようとした難民をギリシャ警察が包囲し、ギリシャに引き戻した。

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