難民受け入れ渋る湾岸諸国に批判、日本に負担求める声も

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隣国のヨルダンへ徒歩で入国するシリア難民

隣国のヨルダンへ徒歩で入国するシリア難民

(CNN) 欧州各国がシリアから押し寄せる大量の難民への対応に苦慮する中、クウェート、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)といった裕福なペルシャ湾岸諸国が難民を受け入れていないことに対して批判が強まっている。国際団体は日本などの先進国にも受け入れを求めた。

批判に対してサウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、オマーン、UAEはそれぞれ、難民支援のため国連に多額を拠出していると反論する。UAEは5億3000万ドル(約637億円)を超す資金援助を行ったと説明、シリア人はビザ発給を受けて湾岸諸国にも滞在していると強調した。さらに、難民を受け入れていない富裕国は湾岸諸国にとどまらないとも主張している。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは難民を受け入れていない他の富裕国として、ロシア、日本、シンガポール、韓国などを挙げた。国連は、すべての先進国に対して受け入れを求めている。

湾岸諸国はシリアと政治的な利害関係があり、アラビア語を公用語とするなど共通点も多い。豊かさでは、難民を受け入れている周辺国のトルコやレバノン、ヨルダンといった国を上回る。

サウジアラビアとカタールについては、シリアの反政府勢力への資金援助を通じて内戦に関与してきた経緯から、内戦の被害者を受け入れる義務があると指摘する専門家もいる。

中東周辺国がこれまでに受け入れた難民の数は、確認されているだけでもトルコが約200万人、レバノン110万人超、ヨルダンは少なくとも62万9000人、エジプト13万人、今も混乱が続くイラクでさえ25万人近くに上る。

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