英無人機、ISISの英国人戦闘員殺害 合法性に疑問の声も
ロンドン(CNN) キャメロン英首相は7日、英空軍の無人機がシリアで空爆を実施し、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の英国人戦闘員ら3人を殺害したと発表した。シリアでの軍事行動は議会で否決された経緯があるため、この作戦の合法性を疑問視する声も上がっている。
キャメロン首相は同日の議会で、英無人機が先月、ISIS支配下にあるシリア北部ラッカの近郊で空爆を実施し、車を運転していた英国人のレヤード・カーン戦闘員を殺害していたことを明らかにした。空爆ではさらに英国人1人を含むISIS戦闘員2人も死亡したという。
首相によると、カーン戦闘員は英本土への攻撃を計画していた。空爆で民間人の犠牲者が出なかったことは確認されているという。
首相は「我々が直接行動を取ったのは、ほかに選択肢がなかったからだ」と強調。「この地域には連携相手となる政府も、テロ計画を阻止できる地上部隊も存在しない。カーン戦闘員がシリアから出たり、計画を中止したりする見込みは全くなかった」と説明した。