米ミネソタ州下院の民主党議員、銃撃受け死亡 「政治的動機の暗殺」
米ミネソタ州の議員射殺、「政治的動機の暗殺」
(CNN) 米中西部ミネソタ州で14日、州議会議員2人が銃撃を受け、1人が死亡した。事件について説明を受けた法執行当局者2人はCNNの取材に、発砲したのはバンス・ボールター容疑者(57)と特定されたことを明らかにした。
法執行当局者によると、ボールター容疑者は警備会社プレトリアン・ガード・セキュリティーで勤務する人物。会社のウェブサイトによると、警備パトロール部門の責任者を務め、米軍関係者から訓練を受けた経験も持つという。
ミネソタ州のウォルズ知事は14日の記者会見で、メリッサ・ホートマン州下院議員と夫のマーク氏が未明に射殺されたと述べ、「政治的動機による暗殺とみられる」との見方を示した。
ウォルズ氏によると、ジョン・ホフマン州上院議員と妻も同じ人物に狙われ、複数回にわたって撃たれたという。2人は手術を受けて一命を取り留めた。
ホートマン、ホフマン両議員はともにミネソタ民主農民労働党に所属している。
メリッサ・ホートマン州下院議員(左)とジョン・ホフマン州上院議員/Minnesota Legislature via CNN Newsource
当局者は会見で、容疑者は逃走中であり、大規模な捜索が進められていると明らかにした。
地元警察トップのマーク・ブルーリー氏は「非常に大がかりな捜索になっている」「複数人を拘束して事情を聴いたが、現時点で勾留されている者はいない」と説明。ボールター容疑者の車両を捜索した際、「多数の議員や他の当局者」を名指しした「マニフェスト」が見つかったとも明らかにした。
事情に詳しい別の法執行当局者によると、70人近く名前が記された殺害リストが容疑者の車から見つかった。中絶医療の提供者や人工妊娠中絶の支持者、ミネソタ州や他州の議員の名前が記載されていたという。