タリバーンがアフガン議会を襲撃、2人死亡
カブール(CNN) アフガニスタンの首都カブールで22日、反政府武装勢力タリバーンが議会を襲撃し、女性1人と子ども1人が死亡、28人が負傷した。
議会では、次期国防相に指名されたマスーム・スタナクザイ氏の承認審議が開かれていた。
まず外壁の近くで大規模な車爆弾が爆発し、濃い煙が立ち上った。タリバーンのメンバー6人が内部に侵入しようとしたが治安部隊に撃退され、近くのビルに逃げ込んでロケット弾や機関銃による攻撃を続けた。警察報道官によると、この後の銃撃戦で6人全員が死亡した。
議員の1人がCNNに語ったところによると、最初の爆発が起きた時、議員らは議場に集まっていた。窓ガラスが割れ、天井の一部が崩れ室内に粉じんが立ち込めた。議員らは全員、無事に避難したという。
タリバーンの報道官はツイッターを通し、次期国防相の承認審議を狙って攻撃を実行したと宣言した。
国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)と米大使館はそれぞれ、攻撃はアフガン民主主義に対する侮辱だと非難する声明を出した。
アフガンでは米軍主導の国際部隊が昨年末に撤退した後も、各地でタリバーンによる攻撃が続発。カブールでは先月、外国人客の多いホテルが標的となり、十数人の死者が出た。
スタナクザイ氏は、タリバーンなど武装勢力との交渉を担当するアフガン高等和平評議会の責任者を務めた人物。同国では昨年実施された大統領選をめぐる混乱で、国防相をはじめとする閣僚候補の承認手続きが数カ月にわたり延期されていた。