韓国にとって北朝鮮の脅威は「日常」 核実験でも世論に変化なし?

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北朝鮮が打ち上げたロケット「銀河3号」=2012年12月、朝鮮中央通信から

北朝鮮が打ち上げたロケット「銀河3号」=2012年12月、朝鮮中央通信から

(CNN) イ・ユンジュンさんは子どものころ、学校でサイレンが鳴る度にクラスメートと共に地下室に避難していた。北朝鮮の攻撃に備えた「民間防衛訓練」が実施されていたためだ。しかし、46歳の母親となった李さんの子どもたちが通う、韓国南東部の蔚山(ウルサン)市の学校では、そのような訓練はもう行われてはいない。

訓練がないという事実は、南北朝鮮の緊張関係に対する感じ方の変化を象徴している。イさんを含む多くの韓国人は、隣接する北朝鮮の重大な脅威にも慣れてしまっているのだ。

北朝鮮は先ごろ、新たな核実験とさらなる長距離ロケット発射の計画を発表し、その翌日には、韓国が国連による制裁に加われば「強力な物理的対応措置」を講じるとの姿勢を示した。

しかし、韓国人の生活に変化は見られなかった。ソウルのアサン政策研究所世論研究センターのカール・フリードホフ氏は、脅威も日常生活に一部となっているためだと説明。フリードホフ氏は「韓国は常に北朝鮮に対応している。韓国メディアはいつも北朝鮮による脅威を報じている。常に脅威を受けた状態で生活していると、ある時点でそれが日常に変わる」と語った。

同研究所の世論調査によると、国際的に非難を浴びた昨年12月の長距離ロケット発射の後でも、韓国人は、北朝鮮に関する懸念よりも国内の経済問題などの方がはるかに高い関心がある。

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