米司法省、エプスタイン事件巡る大陪審証言の公開請求 トランプ氏の要請で
米司法省、エプスタイン事件巡る大陪審証言の公開請求
(CNN) 米司法省は18日、性犯罪で起訴され拘置所で死亡した富豪、ジェフリー・エプスタイン元被告を巡り非公開で行われた大陪審証言を公開するよう裁判所に請求した。「エプスタイン文書」を巡るトランプ政権の混乱した対応はこの日も続いた。
司法省は請求の申立書で、これまで秘匿されてきた証拠の公開について「公益性の問題」と正当化した。
申立書では「エプスタイン問題に対する国民の関心は衰えていない。長年続く正当な関心を踏まえ、政府はエプスタイン氏関連の大陪審記録の公開に動いている」と説明。エプスタイン氏の協力者だったギレーヌ・マクスウェル受刑者の件についても同様の申し立てを行った。
トランプ氏は17日夜、申し立てを行うよう要請し、ボンディ司法長官もそれに同意していた。トランプ政権に対しては、エプスタイン文書を巡る対応の不手際に批判が高まっている。ボンディ氏はかねて司法省の保有する文書を可能な限り公開すると約束していたが、先週のメモでは「顧客リスト」の存在やエプスタイン氏殺害説を裏づける証拠はないと述べ、立場を後退させていた。
司法省はまた、最近実施した調査の目的について「起訴されていない第三者への捜査の根拠となる証拠が存在するかどうか判断するため」だったと説明した。
「メモが結論づけているように、今回の調査でそうした証拠は見つからなかった」としている。
トランプ氏は17日夜、自身のSNSトゥルース・ソーシャルに「エプスタイン氏に関して馬鹿げたほど大量の報道がなされていることから、私はボンディ司法長官に、裁判所の許可を条件に関連する大陪審証言をすべて公開するよう求めた」と書き込み、「民主党が延々と続けているこのペテンは今すぐ終わるべきだ!」と述べていた。
大陪審記録の公開を進めるかどうかの判断は今後、連邦判事に委ねられる。米マンハッタンの連邦地裁のリチャード・バーマン判事は、エプスタイン氏が2019年に死亡する前に刑事裁判を担当していた。エプスタイン氏の死は自殺と断定されている。
公開までの所要時間は不明だ。