ルビオ米国務長官、ロシアのラブロフ外相と会談 トランプ米大統領の「失望と不満」伝える
(CNN) ルビオ米国務長官は10日、マレーシアでロシアのラブロフ外相と「率直な対話」を行い、その中でトランプ米大統領の「失望と不満」を伝えたと明らかにした。またロシア・ウクライナ間の紛争終結に向けた新たな構想についても話し合ったと、記者団に述べた。
マレーシアでの会談は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の会合の傍らで行われた。当該地域における同盟関係の強化に焦点を当てることを意図していた今回の訪問だったが、中心的な課題となったのはウクライナ戦争だった。この数日前にはトランプ氏が、ウクライナとの和平交渉に応じないロシアのプーチン大統領に不満を表明していた。
ルビオ氏は会談後、記者団に対し、ラブロフ氏と「いくつかの考えやコメントを共有した」と説明。早ければ今晩にもワシントンに持ち帰るつもりだと語った。同氏によればロシアが提示したのは「新たな、異なるアプローチ 」だという。
また和平交渉が停滞し、前進の道筋が見えない中、トランプ氏が口にした失望と不満は自身も感じていると明らかにした。
「このようなことには時間と忍耐が必要だと理解しているが、当然ながら十分な進展がないことに苛立ち(いらだち)も覚えている」「(米国は)この紛争に結果を見出(みいだ)すため、関係するすべての当事者に関与し続ける」(ルビオ氏)
米国防総省は先ごろ、ウクライナへの兵器の搬送停止を指示。これを受けウクライナへの米軍支援の継続について混乱が生じた。トランプ氏は今週、ウクライナには防衛兵器が必要だと再三強調。ルビオ氏とラブロフ氏の会談はこうした状況下で行われた。
ルビオ氏は10日、ウクライナへの兵器搬送の一時停止は「誤解されている」と述べ、「十分な備蓄を確保するために、特定の種類の弾薬について非常に限定的に検討したものだ」と説明した。