NY市警のケリック元本部長が死去、9・11対応を指揮 トランプ氏と親交
(CNN) 2001年9月11日の同時多発テロ発生時にニューヨーク市警(NYPD)の対応を指揮したバーナード・ケリック元本部長が死去した。69歳だった。市警や本人に近い関係筋が明らかにした。
ニューヨーク市警は29日、X(旧ツイッター)への投稿でケリック氏を追悼。「ケリック氏は20年近くNYPDで市民への奉仕と保護に努め、9・11後の市の再建にも尽力した。遺族と彼が愛した人たちに心から哀悼の意を表明する」とつづった。
米連邦捜査局(FBI)のパテル長官もXでケリック氏を追悼した。
パテル氏は「本日、我々は戦士にして愛国者、我が国が誇る最も勇敢な公僕の一人であるバーナード・B・ケリックの死を悼む。バーニーは闘病生活の末、25年5月29日に悲しい死を遂げた」と記している。
ケリック氏はトランプ大統領に近い人物で、脱税や虚偽証言を含む罪により連邦刑務所で3年間服役したものの、20年にトランプ氏から恩赦を受けた。
20年大統領選の後には、トランプ氏の弁護士を務めていたジュリアーニ元ニューヨーク市長と組み、不正投票の証拠を探す活動に従事した。
ケリック氏は1993年、ジュリアーニ氏のボディーガード兼運転手を務めた。98年から2000年にかけてニューヨーク市矯正局の局長を務め、00年8月に市警本部長に任命された。
ジュリアーニ氏はXに「大切な友人の死に心を痛めている」とつづり、「彼は勲章を授与された警察官にして矯正局長であり、米国の地で起きた過去最悪のテロ攻撃の際にNYPDの本部長だった」と書き込んだ。