米、留学生ビザ取得の面接受け付けを一時停止 SNS発言の審査を拡大
(CNN) 米国務省は27日、大使館や領事館などの在外公館に、留学生のビザ(査証)取得に必要な面接の予約受け付けを直ちに一時停止するよう通達した。一部で行われている学生ビザ申請者の「ソーシャルメディア審査」を全員に拡大するためとしている。
CNNはその旨を知らせる同日付の公電を確認した。すでに予約されている面接の実施は認められている。
ルビオ国務長官の署名が入った公電には、「学生および交流訪問者ビザ(F、M、Jビザ)の申請者の審査プロセスを見直し中」と書かれており、そうしたビザの申請者全員のソーシャルメディアでの発言などを審査することを盛り込んだ新たな指針を示すとしている。
国務省はすでに、主に反ユダヤ主義に関連した活動を行っている可能性のある申請者のソーシャルメディアへの投稿などを審査するよう求めている。だがこうした審査の対象拡大は学生ビザの発行プロセスを著しく遅らせる可能性があり、面接の新規受け付け停止が続けばかなりのビザ申請が未処理のままたまることになる。
トランプ政権はこれまでに多くの留学生の学生ビザを取り消した。また、最近ではハーバード大学の留学生受け入れ資格を取り消したが、この措置については裁判所が一時差し止める判断を下した。
公電では、審査の拡大により業務量や人員の配置などに大きな影響が及ぶ可能性も指摘しており、ビザ発行を担う部署には業務量を考慮して作業にあたるよう促している。