米政権、コロナワクチン接種方針を転換 健康な子どもや妊婦には推奨せず

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ケネディ米保健福祉省長官(中央)/Nathan Posner/Anadolu/Getty Images

ケネディ米保健福祉省長官(中央)/Nathan Posner/Anadolu/Getty Images

(CNN) ケネディ米保健福祉省長官は27日、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に関する方針を改め、今後は妊婦や健康な子どもには推奨しないと発表した。

疾病対策センター(CDC)のホームページに掲載されている子どもに推奨される予防接種の一覧には変更はまだ反映されていない。

ケネディ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、同日付で妊婦や健康な子どものコロナワクチン接種は推奨から外れると明らかにした。また、「バイデン前政権は昨年、健康な子どもへの追加接種の効果を裏付ける臨床データがないにもかかわらず、追加接種を促した」とも書き込んだ。

ケネディ氏は今回の方針変更を支える科学的証拠は示さなかった。

専門家らは今回の方針変更は、特に妊婦と赤ん坊に深刻な影響をもたらすと指摘している。妊婦と赤ん坊はコロナに感染した場合、重症化するリスクが大きいと考えられている。複数の研究で、妊婦や生後6カ月未満の乳児はコロナワクチン接種で感染時の入院のリスクを減らせることが示されている。

米産婦人科学会のスティーブン・フライシュマン会長はケネディ氏の発表後に出した声明で、「妊娠中のコロナ感染は大きな健康被害をもたらす可能性があり、家族に壊滅的な結果をもたらし得ることは極めて明らかだ。コロナワクチンは妊娠中に接種しても安全であり、接種することで妊婦と赤ん坊を守ることができる」と述べた。

通常、ワクチン推奨の変更はCDCの予防接種に関する諮問委員会(ACIP)の勧告に基づくが、今回はこの手順を経ていない。

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