工場の化学物質漏れで2人死亡、5人負傷 全住民に屋内退避命令 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州ディアパークの工場で10日、化学物質が漏れ、地元当局によると少なくとも2人が死亡、作業員5人が負傷した。漏出を受けて全住民に屋内退避命令が出されている。
同州ハリス郡は、ディアパークにあるメキシコ国営石油会社ペメックスの工場で化学物質が漏れ、工場内で少なくとも1人が死亡、数人が負傷したと発表した。
ハリス郡保安官がX(旧ツイッター)に投稿した情報によると、漏出は現場で食い止められ、周辺地域に危険は及んでいない。
隣接するパサディナの当局者は、漏出したのは硫化水素だったと伝えた。硫化水素は石油やガスの精製に使われる無色のガスで、毒性をもつこともある。
負傷した数人のうち1人は空路、病院に搬送された。
ディアパークとパサディナ北部の住民には屋内退避命令が出され、付近の幹線道路は上下線で通行止めになった。
市の災害対策当局は「窓や扉を全部閉め、空調のスイッチを切り、安全が確認されるまで待機を」と呼びかけている。
現場にはハリス郡の消防や公害対策局が出動し、大気の監視を続けている。
当局者は「漏出が止まったことを確認し、漏出した物質の影響が住民に及ばないよう、全力を挙げている」と説明した。