ヘイリー氏、トランプ氏の「精神的適合性」に疑問符
(CNN) 11月の大統領選に向けた共和党の候補指名を目指すヘイリー元国連大使(52)が20日、遊説先のニューハンプシャー州で、首位を独走するトランプ前大統領(77)の「精神的適合性」に疑問を投げ掛けた。
ニューハンプシャー州では23日に候補者選びの第2戦となる予備選が予定されている。
ヘイリー氏は、トランプ氏が19日夜、同州での集会で2021年の連邦議会襲撃事件について語った際、当時のペロシ下院議長をヘイリー氏と勘違いしたと思われる発言を繰り返したと指摘した。
トランプ氏はヘイリー氏を何度も名指しして事件への対応を批判したが、実際はペロシ氏を批判する内容だったとみられる。ヘイリー氏自身は当時公職になく、ワシントン市内にさえいなかったという。トランプ氏は下院議長が議会の警備に責任を負う立場だという前提で批判を展開したが、これも事実と異なることが分かっている。
ヘイリー氏は演説で人違いを指摘し、「誹謗(ひぼう)中傷するつもりはないが」としたうえで懸念を表明。大統領職の重圧を考えると、精神的に適格な人物かどうかが疑問視されるような事態があってはならないと主張した。
これに対し、トランプ氏は20日の集会で、2~3カ月前に受けた認知機能検査は最高の成績だったと反論。「自分がだめになった時は公表する」「頭は25年前よりしっかりしている」と言い張った。
ヘイリー氏はさらに20日、FOXニュースとのインタビューで、再選を目指すバイデン大統領(81)の名前を挙げ、「大統領選に80代同士を立候補させていいのか」と問い掛けた。同氏は75歳を超えた政治家の任期を制限し、能力検査を義務付けるよう主張している。