住民の男性、子ども5人と恩師2人を浸水した住宅から救助 洪水被害の米ケンタッキー州

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学生時代の恩師の女性2人を洪水から救出したネイサン・デイさん(奥)/Courtesy Krystal Day

学生時代の恩師の女性2人を洪水から救出したネイサン・デイさん(奥)/Courtesy Krystal Day

(CNN) 記録的な洪水に見舞われた米ケンタッキー州東部で、住民の男性が子ども5人と教員だった女性2人を浸水した自宅から次々に救う出来事があった。

同州ノット郡に住む元炭鉱作業員のネイサン・デイさんは7月28日未明、近所の住民からメッセージを受信した。浸水した住宅から孫たちを助けてほしいという内容だった。

それまで事態を知らなかったというデイさん。外へ出てみると、大勢の人が大声を上げて助けを求めていたと振り返る。

ケンタッキー州東部はこの日、前例のない豪雨に見舞われて住宅や橋が押し流され、道路が水没して集落が孤立。少なくとも35人が死亡し、まだ数百人が行方不明になっている。

デイさんと妻のクリスタルさんは水の中を歩いて、自宅の屋根の上に取り残された子ども5人と女性2人の救助に向かった。

「午前3時、私は妻と共に水の中にいた。私は両腕に子どもを1人ずつ抱え、首周りに1人を背負って家に戻った。最年長の子どもは小さな犬を抱いていた」(デイさん)

デイさん夫妻が次に向かったのは、近所に住む自分の高校時代と小学校時代の教師の自宅だった。

「水位が上昇しているのを見て、かつての先生2人が自宅に閉じ込められているだろうと思い、いてもたってもいられなかった」とデイさん。近所の住民3人の助けを借りて、いずれも一人暮らしだった2人の家を訪ね、まずエラ・プレイターさんを救出した。

続いてイルマ・ゲイハートさんの自宅を訪ねると、ゲイハートさんは大丈夫だと言いながら、キッチンカウンターの上に座っていた。水はカウンターの上にまで到達していた。

近所の人の助けを借りてゲイハートさんも救出したデイさん。危険を冒して助けた理由について、「2人とも自分の人生で出会った特別な女性だったから」と振り返っている。

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