米大統領選のトランプ陣営、7州で偽の選挙人の選定画策 ジュリアーニ氏が主導

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ジュリアーニ氏の主導により7州で偽の選挙人の選定が画策されていたという/BRYAN R. SMITH/AFP/AFP via Getty Images

ジュリアーニ氏の主導により7州で偽の選挙人の選定が画策されていたという/BRYAN R. SMITH/AFP/AFP via Getty Images

ワシントン(CNN) 2020年12月、米大統領選でトランプ前大統領の陣営に所属する関係者らが、同氏の元顧問弁護士のルディ・ジュリアーニ氏の主導により、選挙人投票を行う選挙人について、本来正当と認められない人選を画策していたことが分かった。対象となったのはトランプ氏が敗北した7州の選挙人。計画に詳しい情報筋3人が明らかにした。

情報筋によれば、トランプ陣営のメンバーらは当該の計画について、これまで想定されていたよりはるかに深く関与していた。選挙人の入れ替えはジョー・バイデン氏の大統領選勝利を覆す取り組みの中核をなすものだった。同氏の勝利は昨年1月6日、連邦議会が選挙人の投票を集計して確定した。

情報筋はCNNの取材に答え、ジュリアーニ氏とその協力者らが実務的なプロセスを州レベルで取り仕切ったと説明。トランプ陣営の関係者と共和党所属の各州の担当者が何度も電話で連絡を取り合い、そのうち少なくとも1回はジュリアーニ氏本人が参加したという。

情報筋はまた、トランプ陣営が支持者を集めて選挙人の枠に据え、20年12月14日に各州の州議会議事堂の会議室を確保して偽の選挙人らによる会合を催したと述べた。さらに偽造した証明書も配布。これらの文書は最終的に国立公文書館に送られた。

トランプ氏並びに同氏の最側近の一部は、「選挙人を入れ替える」計画を公に推奨していた。対象の州はペンシルベニア、ジョージア、ミシガン、アリゾナ、ウィスコンシン、ネバダ、ニューメキシコの7州。水面下ではジュリアーニ氏とトランプ陣営の関係者が積極的に手続きを進めていたと情報筋は明かす。

ミシガン州で選ばれた偽の選挙人の1人は、地元の共和党系団体が開催した最近のイベントで、トランプ陣営が作戦全体を指揮したと明言。「我々は選挙人を枠に据えるため戦った。トランプ陣営がそうするよう求めてきた」と述べた。

この人物は共和党ミシガン州支部の共同代表を務めるミショーン・マドック氏で、発言は先週のイベントでのもの。CNNはこの音声記録を入手している。

ミシガン州ではマドック氏を含む16人のトランプ氏支持者が偽の選挙人を務め、正当ではない証明書にも署名した。

ペンシルベニア州とニューメキシコ州が提出した証明書には、当該の選挙人らに関して、選挙結果に異議を唱えるトランプ氏の訴訟が成功した場合にのみ選挙人として認められるとする但し書きが付いていた。しかし残り5州の証明書は、当該の選挙人らが正当な選挙人だとする虚偽の内容を明記していた。

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