ワクチン接種運動の米女性、3週間で未接種の家族6人失う

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ワクチン未接種の近親者6人を失ったリサ・ウィルソンさん(右)と夫のスティーブさん/WPTV

ワクチン未接種の近親者6人を失ったリサ・ウィルソンさん(右)と夫のスティーブさん/WPTV

(CNN) 居住する米フロリダ州パームビーチ郡内で新型コロナウイルスのワクチン接種、検査やマスク着用を戸別訪問などで推奨する女性が、未接種だった自らの家族6人を新型コロナで3週間内に相次いで亡くす悲劇がこのほどあった。

同郡の行政責任者の側近でもあるリサ・ウィルソンさんは、家族にも接種を説得出来なかったと悲嘆にくれている。

ウィルソンさんの苦難は、おじが病状を訴えて悪化し、ひどいせきに襲われているなどの連絡を受けた先月から始まった。病院に搬送されたが、集中治療室(ICU)は満床で、同郡内の病院にも空きがなかった。やっと見つけた病院は車で1時間半かかる遠隔地にあった。

その数日後、今度は祖母の陽性診断が判明。おじが亡くなり、祖母も息を引き取った翌日にはいとこの1人が死去との悲報が届いた。それからの2週間では、別のいとこ3人が死亡する追い打ちが待っていた。

ウィルソンさんはただ、この苦境の中でも住民へのワクチン接種の説得作業を止めなかった。

「6人がワクチン投与を受け入れていたらまだ生きていただろう」とし、恐怖と誤った情報への接触が接種を拒んでいた最大の理由だったと説明。コロナ禍で「あらゆることが初めての事態となる中で彼らはただおびえていた」と振り返った。

残る家族10人にワクチン接種の重要性を説き、納得してもらえたとも考えている。

パームビーチ郡で接種を完了した住民は56%以上で、全米平均より若干高い。ただ、米疾病対策センター(CDC)は同郡を感染率が高い地域に位置づけている。

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