米最高裁、テキサス州の訴え退け 激戦州の票の無効化求めた訴訟
(CNN) 米テキサス州司法長官が大統領選の激戦州で投じられた数百万票を無効とするよう求めた訴訟で、米連邦最高裁は11日、訴えを退ける判断を示した。
トランプ氏が法廷闘争で選挙結果を覆せる可能性はないことが最も強く示された形だ。最高裁の決定文に反対意見は付記されていない。
14日には選挙人団が集まり、バイデン次期大統領の勝利を確定する予定。
今回の訴訟はトランプ氏に近いテキサス州のパクストン司法長官がペンシルベニア、ミシガン、ジョージア、ウィスコンシンの4州を相手取って提起したもので、選挙結果の無効化を求めていた。4州の選挙はいずれもバイデン次期大統領が勝利した。トランプ氏は今週、共和党の州司法長官や議員の支援を得て、最高裁に本件の審理を求める圧力を強めていた。
最高裁が公開した決定文に署名はなかった。判事9人のうち何人が今回の判断に賛成、何人が反対したのかは不明。
最高裁は決定文の中で、テキサス州は「他州の選挙実施方法に対する司法上認識可能な利益」を示しておらず、訴訟を提起する法的権利を有していることを証明できていないと指摘。原告適格の欠如を理由に訴えを却下したことを明らかにした。
連邦や州の裁判所はここ5週間、トランプ氏絡みの訴訟の大半を退けている。
トランプ氏は大統領選の結果に固執しているものの、法律チームや家族を含め、最も近い関係者は次のステップを検討している。
複数の情報筋が今週CNNに明かしたところによると、トランプ氏の法律チームや選挙陣営スタッフの間では、選挙結果を覆したり確定を遅らそうとする試みは終わりを迎えつつあるとの見方が出ているという。