アイオワ州の世論調査、トランプ氏支持者に希望 民主党に不安残す

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アイオワ州では、トランプ大統領(左)がバイデン前副大統領に対して7ポイントリードしているとの世論調査が発表された/Scott Olson/Getty Images

アイオワ州では、トランプ大統領(左)がバイデン前副大統領に対して7ポイントリードしているとの世論調査が発表された/Scott Olson/Getty Images

(CNN) 3日の米大統領選に向けたアイオワ州の最新世論調査で、共和党候補のトランプ大統領の支持率が48%となり、民主党候補のバイデン前副大統領の支持率41%を大きく上回ったことがわかった。

世論調査は地元紙デモイン・レジスターと調査会社セルツァー・アンド・カンパニーが実施した。

同州で行われた最近の世論調査の平均では、トランプ氏のリードは2ポイントにとどまっている。セルツァーの調査結果は外れ値に近いが、もしこれが事実だとすると、トランプ氏は予想されたよりかなりいい戦いを展開していることになる。

選挙人の過半数270人の獲得に必要な接戦各州の世論調査では、バイデン氏がリードしているのは確かだ。4年前のクリントン元国務長官よりその差は大きく、ホワイトハウスに一番近い位置にいる。

アイオワ州は過半数の選挙人獲得のために必須の州ではなさそうだ。だが、もし同州でバイデン氏がクリントン氏と比べて特別リードしているわけではないとすれば、他の州でも同じことが起きているのではないかと民主党支持者を不安にさせるだろう。仮にトランプ氏がアイオワ州を大差で勝利すれば、重要な中西部のミシガン州やウィスコンシン州でも不吉なことが起きるかもしれない。

セルツァーの世論調査が民主党支持者には寒気を、共和党支持者には希望を与えるのは歴史的な理由もある。4年前、最後のセルツァーの調査は今回と全く同じ7ポイント差でトランプ氏が優勢と伝え、実際には9ポイント差でトランプ氏が勝った。そして2016年と同様、今回も他の多くの州でトランプ氏劣勢が伝えられている。

ただ、今回のアイオワ州の調査結果が示唆に富むとは考えにくい理由は多くある。ABCニュースとワシントンポスト紙が先週発表した隣のウィスコンシン州の世論調査では、バイデン氏が17ポイントリードとの結果が出た。ウィスコンシン州でそれだけリードし、同時にアイオワ州で7ポイント差で劣勢という事態が起きることは考えにくい。どちらも外れ値で、その間に本当の値があるというのが真実といえそうだ。だからこそ、複数の世論調査の平均値が重要となる。

また、重要州の多くでバイデン氏はリードしている。細かく連邦下院選挙区レベルの世論調査結果まで見ると、危険な兆候を示していた16年と比べ、民主党ははるかに優勢だ。

さらに全国世論調査の結果も興味深い。前回選挙の全国調査では、トランプ氏は勝利まで1~2ポイントの差をつけられていたが、通常の世論調査の誤差の範囲内におさまった。だが今回はバイデン氏のリードがクリントン氏より5~6ポイント大きい。もしセルツァーの結果がトランプ氏の勝利を予見するとすれば、全国世論調査は少なくとも過去40年間で最悪の誤差を生じることになる。

また、アイオワ州はトランプ氏支持が多い非大学卒の白人有権者が多い点でも特徴がある。トランプ氏がこの支持基盤で盤石かと言えば、そのリードは前回選挙の世論調査より10ポイント縮まっている。

もちろん、確実なことは何も言えない。もしトランプ氏が前回以上の番狂わせを実現するとすれば、このセルツァーの調査結果に手掛かりがあることになる。

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