ファウチ所長、新型コロナは「最大の悪夢」

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NIAIDのファウチ所長は新型コロナが同氏にとって「最大の悪夢」と述べた/Alex Wong/Getty Images

NIAIDのファウチ所長は新型コロナが同氏にとって「最大の悪夢」と述べた/Alex Wong/Getty Images

(CNN) 米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は国際会議でのビデオ演説で、新型コロナウイルスは同氏にとって、エボラ出血熱やエイズウイルス(HIV)をしのぐ「最大の悪夢」だと語った。

会議は9日、バイオ業界団体BIOが開催した。ファウチ氏は事前収録した演説の中で、「エボラは恐ろしかったが、簡単にうつる病気ではない」と指摘。HIVも長引いたものの感染経路や地域が限られ、だれもが脅威を感じたわけではないと述べた。

ファウチ氏はこれまで、どんな病気を一番恐れているかという質問に「動物に由来するような新型の呼吸器感染症で、感染力が非常に高い病気」と答えていた。これまでも一部の条件を満たす感染症は流行したが、新型コロナウイルス感染症は全ての特徴を備えているという。

同氏は新型コロナウイルスについて「4カ月の間に世界を壊滅させた。予想もしなかった速さで感染が拡大し、世界全体を支配した」「しかもまだ終わりではない」と語った。

また、回復した患者が半年後にどうなっているかは未知の分野だと指摘。感染して重症に陥った後、長期的にどのような影響が残るかについて、まだ分かっていないことが多いと述べた。

ワクチン開発にも言及し、「世界全体へ供給するために何十億回分もの量が必要になる」と強調した。製薬業界が通常とは逆に、保健当局の対応を上回るペースでワクチンや治療薬の開発に取り組んでいると評価し、民間企業による開発では収益性も考慮する必要があるとの立場を示した。

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