米下院司法委員長、トランプ氏に「重罪の証拠ある」 弾劾条件に相当

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ナドラー下院司法委員長(左)がトランプ氏について「重罪の証拠がある」と発言/AP licensed; Getty Images

ナドラー下院司法委員長(左)がトランプ氏について「重罪の証拠がある」と発言/AP licensed; Getty Images

ワシントン(CNN) 米下院司法委員会のジェリー・ナドラー委員長は21日、フォックスニュースの番組に出演し、トランプ大統領による疑惑を捜査したマラー元特別検察官の報告書について、「極めて実質的な証拠に基づき」、トランプ氏が犯した「重大な犯罪と不品行」を明らかにしていると述べた。「重大な犯罪と不品行」は、大統領の弾劾(だんがい)を可能にする違反行為に含まれる。

ナドラー委員長は番組内で「マラー氏がこれらの事実を米国民に提示できるようにしなくてはならない。そのうえで、事態がどこへ向かうのかを見極める必要がある。説明責任を負うべきは政府なのだから」との見解を示した。弾劾が行われる場合、手続きはナドラー氏が率いる下院司法委員会が主導することになる。

マラー元特別検察官は24日、下院の民主党議員による召喚状の発行を受け議会で証言する見通し。今年初め、マラー氏は2年近くに及んだロシアによる大統領選介入疑惑の捜査を終結した。

民主党議員の間では、トランプ大統領の弾劾を求めるのかどうかをめぐって深い意見の対立がある。マラー氏の証言が契機となって党内の見解が一致し、弾劾手続きを進めることの是非が決まる可能性もある。

これまで80人を超える下院民主党議員が、トランプ大統領に対する弾劾尋問の開始を要求してきた。弾劾尋問は長い弾劾手続きの最初の一歩と位置付けられるが、ペロシ下院議長とナドラー氏は現時点で開始を求める圧力を拒み続けている。一方でナドラー氏は、非公式の場でペロシ氏に対し、尋問開始を呼びかけてもいる。

マラー元特別検察官は5月、自ら率いた捜査によってトランプ大統領の司法妨害の疑惑を払拭(ふっしょく)することはできなかったと述べた。また現職大統領の訴追は検討可能な選択肢になかったとも明かした。

米国憲法が定める大統領弾劾の手続きは、下院での採決から始まる。弾劾につながる違反行為は反逆罪、収賄罪、その他の「重大な犯罪および不品行」と定められている。

「ロシア介入疑惑」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]