米交通事故死、08年以降で最悪 背景にガソリン値下げ
ニューヨーク(CNNMoney) 米運輸省の高速道路交通安全局(NHTSA)は7日までに、路上での交通事故死が昨年、推定で計3万5200人と2008年以降では最悪の水準になったと報告した。前年比では8%増。
犠牲者増加の主因は走行距離が伸びたことだが、安値で推移するガソリン価格や好景気が反映していると分析した。
同局によると、事故に伴う致死率も若干上昇し、走行距離の1億マイル(約1億6000万キロ)当たりで1.12を記録。前年は1.08だった。
NHTSAの責任者によると、事故原因で圧倒的に多かったのは運転ミスで、死亡事故の94%は道路事情や車体の問題より運転者の過失が起因だった。飲酒運転は死亡事故の3分の1近くで主因となり、事故を起こしたのは健常者が圧倒的に多かった。犠牲者が10%増と最大の伸び率を示したのは15〜20歳の運転者が絡む事故だった。
NHTSAは今年3月、大手の自動車メーカーの大半と2022年までには標準タイプの車に自動ブレーキ装置を搭載することで合意していた。同装置が標準装備されれば交通事故死の減少に大きくつながると期待している。