伊ベネチア、テイクアウト料理店を禁止 美観保存で

2017.05.11 Thu posted at 16:55 JST

[PR]

ロンドン(CNNMoney) イタリアの国際的な観光地ベネチアの市議会は11日までに、路上の観光客らに持ち帰り用としてケバブやピザの一切れ分などを販売する料理店の新規開店を禁止する条例を可決した。

観光産業の成長がもたらした悪影響への対抗策としている。同市の観光行政当局責任者は「我々独自の食文化の維持と誇示のためファストフードと戦っている」と強調した。

市中心部における値段が安い持ち帰り料理店の侵食はベネチアの美しさと文化的遺産を損ねるとの強い懸念が市当局者にあるとしている。市議会は声明で「いわゆるテイクアウト料理の販売や消費拡大は食品の質低下につながり、住民だけでなく訪問客に悪しき印象を与えた」と主張した。

今回承認された条例では座席を備えない料理店の開店は禁じられる。ただ、米ファストフード大手マクドナルドなどが座席付きの店舗を新規に開いた場合は対象外となる。

ベネチアで過去25年、伝統料理を提供するレストランの経営者は今回の条例を評価。「全てのものがグローバル化され、どこでも同じ料理がある」と指摘。「多くの観光客が押し寄せれば、この種の料理は決まり切ったものになり、質は下がる」と述べた。

欧州でファストフード店規制や増大する観光客の対策に乗り出しているのはベネチアだけではない。イタリアのフィレンツェ市では昨年、マクドナルドが中心部にある有名な教会近くに新店舗を計画したことが住民の抗議を招き、同社は結局断念していた。

スペインのバルセロナ市は今年1月、市中心部でのホテル建設を抑制する新たな規則を承認。また、民家を宿泊施設として賃貸するサービスにも上限を課した。

メールマガジン

[PR]