シンガポール、省庁のネット接続遮断へ 安全性の向上図る 

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シンガポールでは公務員の勤務中のネットアクセスが不可能になるという

シンガポールでは公務員の勤務中のネットアクセスが不可能になるという

(CNN) シンガポール政府は来年5月までに、各省庁にある約10万台のコンピューターのインターネットへの接続を遮断、公務員の勤務中のネットアクセスを不可能にする。地元紙ストレーツ・タイムズが9日までに伝えた。

情報通信開発庁(IDA)は声明で「シンガポール政府は、政府のネットワークのセキュリティー向上のために定期的にIT施策を見直している」と述べ、セキュリティー向上を目的に導入される新政策について説明する文書を全省庁に配布したことを明らかにした。

「すでに一部の公務員のワークステーションについてはインターネット接続からの切り離しを開始している。1年かけて残りの公務員についても同様の措置を取る」と声明は述べている。

ストレーツ・タイムズによれば、個人所有の機器を使った職場からのネットアクセスは今後も可能だという。

サイバーセキュリティーの専門家であるネットワーク・ボックスのマイケル・ゲーズリー氏は、コンピューターを完全に守る方法はないと指摘する。USBポートが使える状態ならなおさらだ。「コンピューターのネットアクセスを禁じればサイバーセキュリティーは大きく改善するだろう。だが守りを固めようと思ったら、USB接続のできない特殊なコンピューターが必要だ」とゲーズリー氏は言う。

また同氏は、ネット接続を遮断すれば機密性の高い情報を守るのに効果はあっても、それ以外の仕事に携わる公務員にとっては非常に不便になる可能性があると指摘する。

ネットユーザーからはこの政策に対し、時代に逆行する動きであり、ネット上の自由の制限が今後加速するのではとの批判の声が上がっている。

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