目でパソコンを操作する装置、2000円台で実現 英研究者

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視線の動きだけでパソコンが操作できる装置=ALDO FAISAL氏提供

視線の動きだけでパソコンが操作できる装置=ALDO FAISAL氏提供

GT3Dの製作コストは当初、1台につき39.80ポンド(約5000円)だった。しかしその後、ゲーム機の値下がりによって、さらに20ポンド(約2500円)まで下げることができたという。

ユーザーはまず、この装置を着けて、多数の点が映し出されたパソコン画面を見つめる。指示に従って1つの点から次の点へ、順に視線を動かせば、チームの開発したソフトがその動きを検出していく。いったん位置合わせが完了すれば、あとはマウスの代わりに視線で画面上のカーソルなどを操るだけ。ファイサル氏によれば、同じ技術を応用して、視線で車いすを動かすこともできるようになる。さらにはベッドやキッチン器具、テレビ、オーディオ機器などを自在に操作することによって、自立した生活が取り戻せる可能性もある。

ファイサル氏らはGT3Dの検査や動作確認を重ね、神経科学の専門誌に成果を発表した。多数の企業から問い合わせが寄せられているが、問題は商品化する際の価格設定だという。「マウスやキーボードの操作が困難な人たちのために、できるだけ安い価格で提供したい」という同氏らの使命感を共有する企業は現れていない。1~2年のうちに協力企業が見つからなければ、だれでも自由に同じ装置が作れるよう、GT3Dに関する情報やソフトをすべてインターネット上に公開するつもりだという。

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