建築界のノーベル賞、インドの建築家が初の受賞

インドの建築家バルクリシュナ・ドーシ氏=Vastu Shilpa Consultant

インドの建築家バルクリシュナ・ドーシ氏=Vastu Shilpa Consultant

(CNN) 建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞の受賞者に7日、インドの建築家バルクリシュナ・ドーシ氏(90)が選ばれた。40年の歴史をもつ同賞だが、インド人建築家の受賞は初めて。ほぼ70年にわたってインド社会に貢献してきた功績が評価された。

ドーシ氏は主に低所得者住宅や公共施設の設計を手掛け、インドでも特に優れた建築家として知られる。

自宅兼事務所のあるアーメダバードから電話取材に応じたドーシ氏は、プリツカー賞の受賞について「非常に驚いた」と語り、「この賞がインドに来たことは非常に重要だ」と指摘。「これで政府などの政策決定者や自治体が、『優れた建築』について考えるようになるだろう」と評価した。

これまでの同賞受賞者は欧州や北米の建築家が3分の2以上を占め、多様性に欠けるという批判もあった。ただ、この10年では日本人3人と中国人1人、チリ人1人が受賞している。

ただ、そうした建築家と違って、海外ではドーシ氏の代表作といえるような建築物はない。海外で教壇に立つことはあっても、プロジェクトの大多数をインド国内で手掛けているのは、公共の利益のために建築を使うという信念の表れでもある。

子ども時代に「極度の貧困」を経験したというドーシ氏は、建築界で最も栄誉ある賞を受賞したことで、インドの公共住宅の影響力に注目してもらうことができると期待を寄せる。

「そうした人たちは、土地もなければ仕事もない」「だが政府が少しの土地を与えれば、『一生懸命働いて、自分の家を建てよう』と思うことができる」(ドーシ氏)

インド西部のプネに生まれたドーシ氏は、1950年代初めにパリでル・コルビュジエのもとで働いた後、インドに帰国して56年にアーメダバードに事務所を設立。以来、インド各地で100以上のプロジェクトを手掛けている。

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]