上空を突き抜けた火球、地球より古い隕石だった 米ジョージア大学

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ジョージア大学のスコット・ハリス氏が隕石の破片の分析を進めている/Andrew Davis Tucker/University of Georgia

ジョージア大学のスコット・ハリス氏が隕石の破片の分析を進めている/Andrew Davis Tucker/University of Georgia

(CNN) 米南東部で今年6月に目撃され、落下に伴う衝撃波を発生させた火球について、米ジョージア大学の研究者が調べた結果、地球より古い45億6000万年前の隕石(いんせき)だったことが分かったと発表した。

この隕石はジョージア州の民家の屋根と天井を突き抜けて落下。この場所にちなんでマクドノー隕石と命名され、研究機関で年代測定や起源の解明が進められていた。

ジョージア大学は50グラムの隕石のうち23グラムを受け取った。研究者のスコット・ハリス氏は「長い歴史を経て大気圏に突入し、マクドノーに落下した」と解説している。

研究チームが光学顕微鏡や電子顕微鏡を使って調べた結果、この隕石は金属鉄の含有量が中程度(L)の普通コンドライトという種類に分類され、年代は地球より2000万年古いことが分かった。

隕石の飛来は、火星と木星の間にある小惑星帯で約4億7000万年前に起きた大型の小惑星の分裂に関係しているとハリス氏は指摘。分裂の過程で一部の破片が地球と交差する軌道に入り、長い年月を経て地球にたどり着いたと推測している。

隕石の名称と調査結果を隕石学会命名委員会に提出するため、同大学はアリゾナ州立大学とも共同で研究を進めており、隕石の潜在的脅威について理解を深めるため、論文の発表も予定している。

「いつか大きな隕石が落下して壊滅的な状況を引き起こす可能性はある。いつ起きるかは分からない。それに対して防御できるのであれば、そうしたい」とハリス氏はコメントしている。

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