トランプ氏、オバマ氏・ブッシュ父子の肖像画をホワイトハウスの人目につかない場所に移動

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ホワイトハウスのイーストルーム(東の間)に飾られたオバマ元大統領の肖像画=2022年9月/Evelyn Hockstein/Reuters/File

ホワイトハウスのイーストルーム(東の間)に飾られたオバマ元大統領の肖像画=2022年9月/Evelyn Hockstein/Reuters/File

(CNN) これまで米ホワイトハウスの入り口に飾られてきたオバマ元大統領の公式肖像画が、明らかに目立たない場所に移された。この動きはオバマ氏とトランプ大統領の長年にわたる緊張関係を浮き彫りにしている。

トランプ氏と対立関係にある前任者、ジョージ・W・ブッシュ元大統領とその父ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領の肖像画も移動した。

事情に詳しい情報筋2人がCNNに語ったところによると、トランプ氏が、オバマ氏の肖像画を大階段の最上部に移すよう指示した。これにより、毎日ホワイトハウスを訪れる数千人はオバマ氏の肖像画を目にすることはなくなる。ブッシュ両氏の肖像画も階段エリアにあるという。

複数の情報筋によると、トランプ氏はホワイトハウスの美観に関わるほぼすべての作業に、規模の大小を問わず直接関与している。

CNNは、階段最上部の隅、居室に通じる踊り場に掛けられたオバマ氏の肖像画の写真を入手した。このエリアへの立ち入りは、大統領一家、シークレットサービス、ホワイトハウスの一部職員のみに厳しく制限されている。事情に詳しい情報筋によると、来訪者がオバマ氏の肖像画を見たいと思っても、目に触れることは確実にない。

ホワイトハウスの慣例は、歴代大統領の肖像画を入り口の最も目立つ場所に配置し、公式行事の出席者や見学ツアーの訪問者が確認できるようにすることを求めている。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の肖像画が左手に見える。写真はクリスマスデコレーションのプレスツアー中に撮影されたもの=2021年11月/Jonathan Ernst/Reuters/File
ジョージ・W・ブッシュ元大統領の肖像画が左手に見える。写真はクリスマスデコレーションのプレスツアー中に撮影されたもの=2021年11月/Jonathan Ernst/Reuters/File

バイデン前大統領の肖像画はまだ完成していない。

今回の肖像画をめぐる動きは、政敵と目される人物を軽視するトランプ氏の姿勢を示す最新の事例となった。

ここ数カ月、トランプ氏とオバマ氏の間では緊張が高まっている。トランプ氏は最近、オバマ氏とその政権関係者が2016年の選挙期間中に反逆罪を犯したと非難した。オバマ氏側は異例の声明を発表し、この主張について「言語道断」かつ「異様」であり、「注意を逸らすための下手な試み」と批判した。

トランプ氏とブッシュ家の間にも、長年にわたり緊張関係がくすぶっている。18年に死去した父ブッシュ氏は、伝記の中でトランプ氏を「ほら吹き」と断じ、16年の選挙ではトランプ氏の対立候補だったヒラリー・クリントン氏に投票した。

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