ヤモリの巧みな身のこなし、吸着質の足だけでなく尾のおかげ 研究

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木にぶつかってのけぞるヤモリを再現したイラスト(中)とロボット(右)/Ardian Jusufi/Andre Wee

木にぶつかってのけぞるヤモリを再現したイラスト(中)とロボット(右)/Ardian Jusufi/Andre Wee

ジュスフィ氏は、「ヤモリは非常に速いスピードで樹木に接近し、まず前足と頭部、そして胴部の一部を用いて降着する。その後、後ろ足が降着すると、掛かる力が非常に大きいため、胴部が頭部を放り上げてのけぞる形となる。その間に尾が樹木に押し付けられる」と説明。

一連の動作の間にヤモリに対して掛かる力をより理解するため、研究チームはヤモリを念頭に置いたロボット2機を3Dプリンターで制作。ソフトプラスチックとゴム状の物質で製造された2機のロボットの一方には尾があり、もう一方にはない形とした。

そうして研究者らは、降着の衝撃を計測する床反力計に向けてロボットを放出した。すると尾を持つロボットだけが装置の表面に吸着。高速で木の幹に衝突したヤモリの体を安定させるために尾が必要不可欠だとする研究者らの観察結果を立証することとなった。

ジュスフィ氏は、今回の研究結果がロボットをさらに洗練させる助力となり得ると指摘。「これは飛行するロボットが壁面に降着したり、建設作業やメンテナンス作業、調査や救助活動に用いられたりするための方策に新たな選択肢を与えてくれるものだ」と話した。

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