ヤモリの巧みな身のこなし、吸着質の足だけでなく尾のおかげ 研究

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ヤモリが宙を舞って木に降着する際、尾が重要な役割を果たしていることが実証された/Peter Braem

ヤモリが宙を舞って木に降着する際、尾が重要な役割を果たしていることが実証された/Peter Braem

(CNN) ヤモリの足は自然界において、間違いなく金メダル級の機能を持つ。小さな剛毛で覆われ、吸着性を備える足先によって天井すらも駆け回ることができる。

だが、ヤモリの尾も足と同じくらい並外れたものであり、ヤモリが素晴らしく巧みに尾を操って、安定した着地や、木の幹のような垂直面での矢のような走りを実現していることを明らかにした研究論文が、2日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ・バイオロジーに発表された。

ドイツにあるマックスプランク・インテリジェントシステム研究所の研究者であるアルディアン・ジュスフィ氏は、「ワシが枝に止まる場合、翼を使って速度を落とし、速度がほとんどゼロになってから降り立つ。これは数多くの制御を必要とする、優美な着地だ。ヤモリはその正反対だ」と説明した。

木に飛びついた後で体を休めるヤモリ/Ardian Jusufi
木に飛びついた後で体を休めるヤモリ/Ardian Jusufi

同氏および自身が率いるチームは当初、ヤモリは体を安定させて滑空し、比較的制御された状態で木の幹へ降着することが出来ると考えた。初期の実験では、風洞の中でスカイダイビングをするように、ヤモリが空中でバランスを取るために尾を使うことが示されていた。

だが高速度ビデオカメラでヤモリを捉え、さらにヤモリをモデルとしたロボットを組み立ててみたところ、ヤモリは驚いたことに、最大時速21キロの速度で頭から木の幹にぶつかり、衝撃のエネルギーを吸収するために尾を使って降着を安定させていたにすぎないことが分かった。

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