だまされかけた高齢女性、タクシー運転手が機転で救う 270万円無事

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高齢女性を詐欺被害から救ったタクシー運転手のラジビール・シンさん(中央)/From Roseville Police Department

高齢女性を詐欺被害から救ったタクシー運転手のラジビール・シンさん(中央)/From Roseville Police Department

(CNN) 米カリフォルニア州ローズビルで、現金2万5000ドル(約270万円)をだまし取られそうになった高齢女性が、タクシー運転手の機転で助けられる出来事があった。

タクシー運転手のラジビール・シンさんが92歳の女性を乗せたのは2週間前。雑談の中でこの女性は、国税当局である内国歳入庁(IRS)の借金を清算するために銀行で現金2万5000ドル(約270万円)を引き出しに行くと打ち明けた。

不審に思ったシンさんは、だまされているかもしれないので考え直すよう、女性を説得しようとした。現金を要求する電話がかかってきたと説明する女性に対し、電話の相手は家族だったのかどうかシンさんが訪ねると、女性は黙り込んだ。

シンさんは女性の同意を得て、IRSの職員を名乗る相手の番号に電話をかけた。電話に出た男に、女性が92歳で不安を感じているなどと説明すると、男は電話を切り、何度もかけ直すと着信が拒否されるようになった。

それでもまだ女性が納得しない様子だったことから、シンさんは女性の同意を得てローズビル警察署に立ち寄った。警官と話した女性はようやく、自分がだまされていたことに気付いたという。

シンさんは13日、CNNの取材に応じ、「自分は正直な人間だし、相手は高齢者で助けを必要としている」「当然のことをしたまで」と話している。

警察はこの経緯をフェイスブックに掲載し、シンさんの対応について「そのまま女性を目的地まで送り届けて、女性がどうなるかなど心配せずにいることもできたはず」と指摘、「運転手の機転が高齢者の2万5000ドルを救った」とシンさんを称賛した。

シンさんは女性を自宅に送り届け、女性は被害に遭わずに済んだ。1週間後、再び警察署に寄るよう電話があり、シンさんは感謝の印として、50ドルのギフトカードを警察から贈呈された。

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