極端なBMI、死亡率高める 英研究
(CNN) 体格指数(BMI)が極端に高かったり低かったりする人は交通事故を除くほぼすべての主要な死因について危険性が高まることが分かった。ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の科学者が医学誌ランセットに研究結果を発表した。
BMIは、体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割った値。
研究の主筆者であるクリシュナン・バスカラン氏によれば、研究チームはBMIと多くの死因について「重要な関連性」を発見したという。
バスカラン氏は「BMIは健康にとって重要な指標だ。BMIが死全体の危険性と関連することは知られていた。しかし、特定の死因に関する関連について集中的に行われた研究は驚くほど少なかった」と述べた。
今回の研究では、死亡率が最も低かったのはBMIが21から25の範囲に収まっている場合だった。
BMIがこの範囲を超えると、多数の慢性疾患だけではなく、ほぼすべての死因について「J字形」の関連性を示したという。
今回の研究では、360万人のデータと36万7512人の死について分析を行った。
BMIが30を超えた肥満の場合、心臓疾患とがんという2つの主要な死因について有病率が上昇した。BMIが25を超えても、多くのがんや呼吸器系の疾患などで関連が見られたという。 また、痩せすぎな人についても、認知症やアルツハイマー病、循環器系の疾患、自殺といったさまざまな死因と関連がわかった。
ただし、バスカラン氏は低BMIと死因の関係については注意を要するものだと指摘。低体重が直接的な病気の原因なのか、より全般的な不健康な指標なのかは、それほど明確ではないという。
バスカラン氏はまた、今回の研究について、食習慣や身体的活動の水準といった死亡率に関して影響を与える可能性のある情報については欠けていることを認めている。