北極圏の海氷、「最後の砦」が観測史上初の崩壊 グリーンランド沖

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かつてないほど海氷が後退したことを示すグリーンランド北部沖の衛星画像/European Space Agency/Danish Meteorological Institute

かつてないほど海氷が後退したことを示すグリーンランド北部沖の衛星画像/European Space Agency/Danish Meteorological Institute

ただし両氏とも今回の海氷の崩壊について、地理的には比較的小さな場所で起きた1回限りの現象にすぎないと強調する。

それでも北極圏を覆う海氷はほかにも変化が起きており、「これは北極圏の変化を示す新たな兆候だ。北極圏は、毎年夏になると解ける薄くて移動の多い氷に覆われつつある」とマイアー氏は言う。

一般的に、海氷が失われれば世界の気候に影響を及ぼす。

海氷が解けると、通常であれば反射されるはずの太陽光が青い海に吸収されて、海水と周辺の大気の一層の温暖化が進む。そこから悪循環に陥って、海氷がさらに解け、海水に吸収される熱はさらに増える。

「長期的には、氷がもっと解けて薄く、弱くなることは明らかだ。今回のような現象は今後も再び起きるだろう」「それでも夏の間に完全に氷がなくなるのはこの地域が恐らく最後になるだろう。だがここは私たちが思っていた以上に脆弱(ぜいじゃく)だった」。マイアー氏はそう話している。

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