15世紀の建物で壁の塗り替え、使うのは牛乳? バチカン

2017.12.19 Tue posted at 20:05 JST

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(CNN) バチカン博物館の貴重な芸術品を所蔵しているベルベデーレ宮殿は現在、壁の塗り替え作業を行っている。塗料として使われているのは牛乳だ。

ベルベデーレ宮殿の建設は1484年にさかのぼる。牛乳で壁を塗り替えるのは昔ながらの手法で、現代の合成塗料よりも長持ちすることが証明されている。バチカンで働く建築家のビターレ・ザンケッティン氏は牛乳の使用について「過去への郷愁ではない」「要はこれらの溶液の方が長持ちするという考えからだ」と語り、あくまでも実用性に基づいた選択であることを強調した。

牛乳はフランシスコ法王が所有する牛から搾ったもの。牛たちは、法王の避暑用の山荘として知られるローマ郊外のカステル・ガンドルフォで飼育されている。

壁用の塗料は牛乳と消石灰、天然顔料とを混ぜて作る。顔料は1500年代に使用されていた本来のクリーム色。出来上がった塗料を、数世紀にわたり受け継がれてきた技法を用い、手作業で壁に塗りつけていく。

バチカン博物館のバルバラ・ヤッタ館長は、環境に配慮するフランシスコ法王の意向が修復作業を進める上での指針になっていると説明。「環境にも人々にも害にならない方法を採用するよう努めた」と述べた。

敷地内の庭園に置かれた570体の大理石の像についても、地中の菌類などによる腐食を防ぐため、植物由来の精油を用いた液剤で洗浄する取り組みが進んでいる。

今年10月の国際会議では、精油に関する長年にわたる研究の結果が発表された。それによるとオレガノとタイムの精油が、大理石の劣化を防ぐのに効果的であることが分かった。実際に使用する精油は、シチリア島で有機栽培された植物を原料にしているという。

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