ハンニバルのアルプス越え、軍馬の「ふん」でルート判明か

馬のふんを手掛かりに、アルプス越えのルートが特定できるかもしれない

馬のふんを手掛かりに、アルプス越えのルートが特定できるかもしれない

(CNN) 紀元前218年、カルタゴの将軍ハンニバルが共和政ローマを北から攻めるため、大軍を引き連れて決行したアルプス越え――。軍事史上最大級の成功を収めたとされるこの作戦だが、実際にカルタゴ軍がどのようなルートを通って山脈を越えたのかは歴史家の間でも意見が分かれてきた。

こうしたなか、英国などの研究者の主導する調査チームが作戦に参加した軍馬のものとみられるふんの分析によって正確なルートを割り出したと発表し、注目を集めている。

調査に携わった北アイルランドのクイーンズ大学ベルファストの微生物学者、クリス・アレン氏は、このほどインターネット上に研究結果を公開。現在のフランスとイタリアの国境に位置するトラベルセッテ峠付近で「動物(おそらくは馬)の大便に由来するとみられる堆積(たいせき)物の塊を発見した」と述べた。調査チームは炭素同位体分析を行い、この塊が紀元前2世紀ごろのものだと断定したという。

アレン氏は便の中に寄生虫の卵が残っている可能性に言及し、「遺伝子レベルでより多くの情報を得られれば、古代に生きたこれらの動物の出身地域なども正確に判別できるだろう」と指摘。調査はまだ完了したわけではないとしながらも、最終的なルートの特定に向けた期待を示した。

トラベルセッテ峠は過去にもアルプス越えの有力ルートの一つとして検証されていたが、その狭さと海抜3000メートル近くという高度を理由に否定的な見解を示す向きもあった。

アルプス越えの際、ハンニバル将軍の率いた軍勢は兵士3万以上、馬1万5000頭、ゾウ40頭余りに上ったと伝えられる。通説では兵士のうち1万人以上、もしくはそれをはるかに上回る数の死者が出たとみられている。

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