無観客の東京五輪、経済的損失は巨額に サントリー新浪社長にインタビュー

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東京五輪の経済的損失は巨額、サントリー新浪社長が語る

香港/東京(CNN Business) 日本で最も著名な経営者の一人が、五輪はその商業的価値を失いつつあると語った。

サントリーホールディングスの新浪剛史社長は20日、CNN Businessの取材に応じ、同社が東京五輪のスポンサーにはならないと決断した背景に、スポンサーは高くつきすぎるとの考えがあったことを明らかにした。

「五輪のパートナーとなることを考えたものの、経済的に割に合わなかった」。そう語る新浪氏が率いるサントリーは、炭酸飲料「オレンジーナ」やバーボンウイスキー「ジムビーム」などのブランドを抱える日本の大手飲料メーカーだ。

公式スポンサー契約を結ぶ代わりに、同社は23日から始まる大会期間中に認知度を高めようと、別の道を描いていた。試合会場周辺のレストランやバーと連携して同社の飲料をプロモーションし、また同社製品だけを扱う施設もいくつかオープンさせる計画だ。

「この機会はまさに我々の展示場のようなものになると考えた」「海外から大勢の観客が訪れると予想していた」と、新浪氏は東京で行われたインタビューで語った。

だが、大会組織委員会は最近、公衆衛生上の懸念から無観客での大会開催を決定。計画はご破算となった。

新浪氏は「経済的な損失は巨額だ」と述べ、もし観客を入れていたら日本企業は約10%の売り上げ増を享受できただろうとの予測を示した。

野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストの推計によると、国内の観客を入れない場合、大会の経済効果は1468億円減少する。

同氏は先月のリポートで、「今年3月に海外からの観客を受け入れない方針を決めた時点で、東京大会の経済効果は相応に失われたと言える」とも指摘し、それにより1511億円の経済効果が失われたと試算した。

新浪氏は「今こそ我々は、五輪の価値とは何かを考えなければいけないときだ」と問いかけ、「私は五輪は(その)価値を失ってきていると思う」と語る。

東京大会はこれまで大きな議論の的となってきた。中止を求める数多くの抗議が起き、数千人のボランティア辞退者が出る状況となっている。

経済財政諮問会議で民間議員を務め、政府とのつながりも強い新浪氏だが、政府批判を避ける様子はない。「なぜ大会を延期しなかったのかわからない」と疑問を呈し、ワクチン接種の遅れや東京で続く熱波に言及。「(大会は)少なくとも2カ月は延期されるべきだった」との見方を示した。

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