無観客の東京五輪、経済的損失は巨額に サントリー新浪社長にインタビュー

緊急事態宣言下での五輪開催は物議をかもし、数多くの抗議行動も起きている

緊急事態宣言下での五輪開催は物議をかもし、数多くの抗議行動も起きている

大きな賭け

日本は今月に入り、新型コロナウイルスの流行を理由に、緊急事態宣言下で五輪を開くことを決めた。

このニュースは消費支出が上向くと当てにしていたサントリーなどの企業に打撃となった。これまで東京五輪関連で、日本企業60社あまりが30億ドルという記録的な金額を支出している。そうした企業の多くは今、投資の回収に不安を抱いている。

五輪がこの夏、日本企業を押し上げる力になれると思うかと新浪氏に問うと、「ますますそう思わなくなっている」と答えた。

一部の企業は大会への関与について、真剣な再検討を迫られる状況となっている。

世界一高い放送塔、東京スカイツリーを運営する東武タワースカイツリーの新家章男氏はCNN Businessに対し、同社が昨年、この状況下でスポンサーになるべきかどうかを熟慮したと語る。

スポンサーになると決めたものの、その後さまざまなイベントを中止せざるを得ない状況に。五輪のムードを盛り上げようと屋外展望台で予定していた聖火リレーも中止となった。

新家氏は、新型コロナがあるため今は適切な時期ではなく、こうした豪華な式典を開く雰囲気でもないとの認識を示した。

英調査会社イプソス・モリが先週公表した調査結果では、日本の8割近くの人々が五輪を進めるべきではないと回答している。

こうした微妙な状況に企業は神経をとがらせている。五輪の最大手スポンサーの一社、トヨタ自動車は今週、日本で五輪関連のコマーシャルを流さず、代わりに通常のCMを放映すると発表した。

同社北米部門によれば、この決定は日本の「新型コロナ感染症の状況」を考慮して決まったものだという。

国際オリンピック委員会(IOC)の元マーケティング担当トップ、マイケル・ペイン氏は、「うまく見せかけようとしても意味がない。ご存じのとおりこれは理想的な状況ではない」と述べ、企業にとって苦しい戦いになっていることを認めた。同氏は約40年前に五輪のグローバルスポンサーのプログラムを作り上げた人物。

だがペイン氏は、企業が「この非常に難しい五輪から今後生まれてくる、潜在的なレガシー(遺産)の利益を受ける嬉しいサプライズがある可能性もまだある」とも言及し、「依然として重要な機会となっている」「それを全て除外するつもりはまだない」と語った。

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