米国に女性CEOが少ない理由とは

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キャンベル・スープのデニス・モリソンCEO。企業の損益に直接かかわる職務への女性登用を強く訴える

キャンベル・スープのデニス・モリソンCEO。企業の損益に直接かかわる職務への女性登用を強く訴える

根強く残る固定観念

では、なぜCスイート(CEOなど、業務執行責任を担う幹部職の総称)まで到達する女性が増えないのか。

「目を閉じてCEOの姿をイメージした時、最初に頭に浮かぶのは白人男性だ」と語るのは、企業における性の多様性向上を目指す非営利組織、カタリストのデボラ・ギリスCEOだ。

また幹部に昇進するためには、自分の昇進のために積極的に動いてくれる幹部の支援が必要不可欠だが、女性はそのような支援を受けられない。

「支援とは、単に指導や助言を行うだけでなく、その人の昇進のために戦うことを意味する」(マクグラス氏)

主要ポストはすべて男性に

また女性は、将来のリーダーになるための登竜門ともいえる損益を左右する重要ポストへの就任に関しては、男性の同僚に大きく後れを取っている。成功した多くの女性は、最終的に人事や投資家向け広報活動(IR)関係のポストに就く。これらも重要ポストではあるが、Cスイートのトップへの扉が開かれることはない。

「女性たちに、企業の基本ともいえる損益を左右する経験やブランド管理の職務をもっと与える必要がある」と語るのはキャンベル・スープのCEO、デニス・モリソン氏だ。

ウィルダロッター氏の姉であるモリソン氏は、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)で出世階段を昇った後キャンベルに入社。ブランド管理に携わり、サプライチェーンについても学んだ。さらに経営に関わるさまざまな役職に就いている。

「スタッフには不釣り合いなほど多くの女性がいる。この問題を解決するには、女性と企業双方の努力が必要だ」(モリソン氏)

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