ポケモンカード目当てにセット大量購入、食品廃棄が問題に 日本マクドナルド
(CNN) 先週末、日本のマクドナルド店舗外の歩道には、セットメニューの食べ残しが山積みの状態で廃棄された。熱心な客たちが、人気のポケモンカード付きの限定セットに殺到した結果だった。
マクドナルドとポケモンのコラボレーション企画は、9日に開始されてからわずか数時間で終了した。転売目的で限定カードセットを入手しようと、客がセットメニューの「ハッピーセット」を大量注文。食べ物の方を丸々捨ててしまう事態となったためだ。
ハッピーセットは食べ物、飲み物、おもちゃが付いて510円から540円で販売されている。しかし米ネット競売大手イーベイには、転売業者がメニューに付くポケモンカードを1枚28ドル(約4100円)で出品していた。
ソーシャルメディアに投稿された写真には、店舗の外に捨てられた何十袋ものハッピーセットや、セルフサービステーブルに置き去りにされたままの食べ物の写真が多数掲載され、食品を粗末に扱う行動に対して非難が高まった。
日本マクドナルドは公式ウェブサイトで、9日から11日までの3日間限定で実施予定だったハッピーセット購入者へのポケモンカード配布を多くの店舗で終了したと説明。想定を上回る売れ行きが理由だとした。
11日の声明では、「マクドナルドは、ハッピーセットの転売目的での購入や、食品の放置・廃棄を容認しません」とした上で「このたびの状況は、私たちが長年大切にしてきた『お子さまとご家族に楽しい食体験を提供する』という理念やレストランとしての姿勢に明確に反しており、当社の対応が不十分であったことを厳粛に受け止めております」と認めた。
また今後は、転売業者によるコレクターズカードの価格つり上げを阻止するため、第三者ウェブサイトと協力することも明らかにした。
日本生まれのキャラクター「ポケモン」は1996年以来、トレーディングカード、ビデオゲーム、映画、テレビシリーズに登場し、世界的な人気を博している。限定版や新品同様のポケモンカードには、転売市場やコレクターズマーケットで数万円の値が付くこともある。
日本は一般的に清潔さの模範となる国として知られており、観光客は街の清潔さと公衆衛生の水準の高さを称賛することが多い。そのため、今回廃棄となった食品ごみの山の写真がソーシャルメディアに投稿されると、人々はこれに注目。マクドナルドに対して批判の声が上がった。