狩猟ツアー参加の米国人男性、追跡していたアフリカスイギュウに襲われ死亡 南ア
(CNN) 南アフリカでの狩猟旅行に参加中だった米国人ハンターが、自ら追跡していたアフリカスイギュウに襲われ死亡した。主催者がこのほど発表した。
テキサス州出身の男性は3日、南アフリカのリンポポ州での狩猟サファリツアー中に死亡した。この旅行を主催したサファリ会社CVSがCNNに送った声明で述べた。
CVSのウェブサイトによれば、同社は南アフリカで最も長い歴史を持つ狩猟サファリ会社。同社を率いるハンス・フェルマーク氏は死亡した男性について、無傷のアフリカスイギュウに突然、理由もなく襲われて致命傷を負ったと述べた。当時男性は当該のアフリカスイギュウをCVSのプロのハンター及び追跡員と共に追跡していたという。
フェルマーク氏は、このアフリカスイギュウがその後殺されたかどうかについては言及しなかった。
サファリスタイルの狩猟は南アフリカで一般的で、オープントップのサファリトラックで狩猟エリアを巡り、獲物を探す。標的の動物を見つけるとハンターは徒歩で追跡し、その後、射撃を行う。
CVSチームメンバーのサラ・フェルマーク氏はCNNへの電子メールで、当該の男性に関わる悲劇的な出来事の具体的な詳細を公にするつもりはないと説明。遺族のプライバシーを尊重し、この状況の繊細かつトラウマ的な性質を認識したためだとした。
南アフリカの狩猟業界を代表する団体CPHCは、CNNに送った声明の中で、「当該事案を巡る状況は現在調査中」と述べた。
CVSによると、体重が最大で約900キロにもなるアフリカスイギュウは、アフリカで最も追跡が危険な動物とされている。
地元報道によると、2018年には、同州で大型動物ハンターがアフリカスイギュウに同様に襲われて死亡している。また同じ地域では、別の男性がアフリカスイギュウに銃を発砲した後、襲われて死亡したという報告もある。
南アフリカ当局は、娯楽目的のトロフィーハンティングを非難する野生生物保護団体からの批判や法的措置に直面している。
米国の動物権利擁護団体「PETA」はフェイスブックへの投稿で、「こんなことは起こる必要はなかった。トロフィーハンティングは、知覚力のある生き物をグロテスクな写真のために標的にする残酷な娯楽だ」と述べた。