米ロ首脳会談めぐり、見解に食い違い トランプ氏はウクライナ含めた3者会談の意向
(CNN) トランプ米大統領が欧州各国首脳に対して示した、プーチン・ロシア大統領との会談の可能性をめぐり、米国とロシアの見解に隔たりが生じている。
クレムリン(ロシア大統領府)は7日、来週の会談はほぼ合意に達したと発表したが、米当局者は会談の形式、日時、場所を含め、何も確定していないと示唆した。
会談が実現すれば、2021年にプーチン氏がスイス・ジュネーブでバイデン前大統領と会談して以来の米ロ首脳会談となる。
トランプ氏は6日、英国、ドイツ、フィンランドを含む欧州各国首脳との電話会談で、プーチン氏とゼレンスキー・ウクライナ大統領と会談する意向を明確に示した。ゼレンスキー氏はこの電話会談にも参加している。
ホワイトハウスはその後、トランプ氏が「プーチン氏とゼレンスキー氏両氏と会談する用意がある」と述べた。
しかし、プーチン氏は7日、ゼレンスキー氏との会談には冷淡な態度を示し、まず一定の条件を満たす必要があると述べた。
クレムリンのウシャコフ大統領補佐官は、トランプ氏とプーチン氏の会談は来週にも開かれる可能性があり、その準備も進んでいると述べた。一方で、ゼレンスキー氏を含めた3者会談の可能性については軽視し、ウィトコフ米特使の提案にロシアは応じていないと述べた。
米当局者は7日、トランプ氏はプーチン氏がゼレンスキー氏とも会談しない限り、プーチン氏と会談を行うことはないと明らかにした。
ゼレンスキー氏は3者会談にこだわっているようだ。同氏は演説で「ロシアでは重要な決定がひとりの人物によってなされることは誰もが知っている。そして、その人物は米国からの制裁を恐れている。ウクライナが交渉に参加するのは唯一公平な方法だ」と述べた。
会談の提案者についても意見の食い違いがみられる。
ホワイトハウスが、トランプ氏との会談を「希望」したのはロシア側だと述べる一方で、ウシャコフ氏は「米国側の提案によるもの」だと主張した。
プーチン氏とウィトコフ氏の6日の会談後、トランプ氏と会談したゼレンスキー氏は「ロシアは以前よりも停戦に傾いているようだ」と述べた。
「ロシアへの圧力は効果を上げている。しかし重要なのは、彼らが細部で我々と米国を欺かないことだ」(ゼレンスキー氏)